にほんブログ村 旅行ブログ ヨーロッパ旅行へ Somewhere but Here: 遥かなるトスカーナ、静かなるコートダジュール (29)

Thursday 25 October 2007

遥かなるトスカーナ、静かなるコートダジュール (29)


太陽の下で飲んだビールのおかげで気分はおおらかになる。その勢いで海外沿いをカンヌ映画祭会場の方へとブラブラと散歩する。








海岸の西の端には、カンヌ映画祭の会場がある。
この正面玄関の階段には観光客用なのだろう。赤いカーペットが敷いてある。

そこでお約束のようなポーズをとって記念撮影。気分は完全にMr. Bean状態。








会場の建物のまわりには受賞者の手形をいれたブロンズタイルがたくさんあったが、カンヌ映画祭に入賞するような映画に疎い私はソフィーマルソーの手形くらいしかわからなかった。






ホテルの戻り、しばし休憩をする。その間にデジカメで撮った画像をパソコンに落とし、充電状態を確認する。

さて、夕食だ。

ホテルのレセプションでお勧めの海鮮フランス料理をだすレストランを教えてもらう。何個か候補を挙げてもらったが、その中で一番我々のいるホテルから近い、海岸沿いのカールトンホテルのとなりにあるレストランに行くことにした。



ここで旅行最後の夕食をイカ、ムール貝、エビやサーモンなどの魚介料理をプロヴァンス産の白ワインで心ゆくまでゆっくりと楽しむ。


ロマーナ風イカのから揚げ
ムール貝(ガーリック仕立)
海鮮盛り合わせ

この店は料理がおいしいだけでなく、ウェイターのサービスがすばらしかった。彼らはウェイトレスを含めて6人くらいの編成だったが、常に客のテーブルで今なにが行われているかを観察し、連携プレイをとっていく。白ワインの入っているワインクーラーに手をのばそうとすると、私のテーブルの担当ウェイターではないたまたま近くいたウェイターが突然私の方をふりむき、ワインを注ぐ。おいおい、コイツ目が後ろについているのかよ。

それから注意深くみていると彼ら同士いろいろなサインを出し合ってテーブルとテーブルの間をきびきびと歩いていく。前にも書いたが、これは、まさにフットボールの試合のようだ。こんなサービスはマニュアル化しようがないね。

マニュアルの先に最上のものは存在しないのである。

至福の気分でレストランをでて、また海岸沿いを歩く。


太陽は西の丘の向こうへと消えて、空は周囲の光りを吸いこんでピンク色に染まっていく。





桟橋に明かりが灯る。




ホテルはいっせいにライトアップを始める。





そしてひんやりとした大気が人々の腕の間をすりぬけてくる。静かにそして着実に群青色の闇があたりを包み込んでいく。

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