River Danube in August 20. (8月20日のドナウ川)Part 10
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ブダペスト
温泉王国ハンガリー
ハンガリーは世界でも有数の温泉天国らしい。実際にブダペスト市内中心だけで11か所、全国では135か所ほど温泉があるのだから、日本の国土の四分の一の国土面積からすれば多いほうだと思う。
我々は、王宮の丘を散策した後この近くにある温泉へとむかうことにした。そのために我々はビーチサンダルと水着をビニール袋にいれて持って歩いていたのだ。
正直私はこの時点で足に疲れがでていたので、王宮の丘を徒歩で降りていく気にならず、ケーブルカーで降りて、一か八かで路線バスに乗ってみた。
ケーブルカー
ちなみにバスには、3つのドアがあったが、どこが入口でどこが出口というのがなく、思い思いのドアから乗客は乗降していた。どうやって料金を徴収しているのかさっぱりわからない。
私は、ここ数年の間にウクライナ、チェコといった旧共産圏を訪れたことがあるが、そこで気がつくのは、公共交通機関の乗り物の古さである。ベルリンの壁がなくなってからもう20年近く経とうとしているご時世にである。
これらの国では、日本車やドイツ車などを普通にみかけることができるので、一見西欧諸国と変わらないに思えるが、バスやトラム(市街電車)をみると一発で旧共産圏の国であることがわかってしまう。すでにあるインフラを変えていくのは、その国の事業リストでかなり低いところにあるのだろう。
ハンガリーも例外ではなく、我々が乗ったバスは、窓のガラスがとれかかっているかのように隙間だらけだったし、エンジン音も40年前の車のような音を響かせていた。
丁度うまい具合にバスは願っている方向に運転してくれたので、来たときに通ったエリーザベト橋の袂近辺でバスをおりる。
そこから5分ほど歩くと、ルカーシ温泉がある。
近くでみると普通のピンクの壁の建物だが、遠くからこの建物をみると後ろの切り立った崖が日本の温泉を彷彿させてくれる。
さて、温泉の建物に入ったのが、昼の12時。受付の女性は「今日は2時で閉めるから、1時までには風呂からでてもらわなきゃいけないけど、いい?」と聞いてきた。我々は二人とも長風呂をする性格でもないので、1時間も温泉につかれば充分ということで料金を払って、入浴することにした。
ちなみにここの温泉は、週末・祝日は混浴のため水着着用、火曜日は女性のみ入浴、残りの日は男性専用とのことである。普段は朝6時から夕方の5時くらいまで営業している。
温泉につかりにくる人は事前に確認したほうがいい。
水着姿になって温泉にいってみると、中は小さい窓から外光を取り込んでいるのがメインの光源なので暗い感じがする。湯気こそ立ち上っていないが、硫黄の匂いが鼻を刺激する。うすぐらい空間の中で中央に直径10mの浴場があり、それを取り囲む様に4つの風呂があった。大きな浴場部分の風呂の温度は37度、小さい風呂は、それぞれ28度、30度、32度、42度という異なる温度設定になっている。日本の温泉より若干温度が低いというイメージだ。
15人近くの男女が温泉にはいっていたが、みんな静かである。風呂にはいりながら、新聞やペーパーバックを読んでいる人までいる。しかし、石造りの建物の構造上、小さな音でも非常に大きく響くので、静寂さは感じない。こんなところにスペイン人団体が入ってきたら、うるさくて仕方ないだろうなと勝手な想像をしながらボンヤリと温泉を楽しむ。朝の散歩の疲れもここで癒される。
店からレンタルしたベッドシーツのような感触の白いタオルで全身の水気をきって湯船(?)からでる。
はじめにこのタオルを渡されたときは、こんなので拭くのかとビックリしたが使ってみると意外と吸水性がいいから不思議である。
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