にほんブログ村 旅行ブログ ヨーロッパ旅行へ Somewhere but Here: River Danube in August 20. (8月20日のドナウ川)Part 9

Thursday, 30 August 2007

River Danube in August 20. (8月20日のドナウ川)Part 9

聖イシュトバーン大聖堂と王宮


さて、家内は水上バスに乗りたいとかツーリスト用バスで回りたいという希望をいろいろと話すが、パンフレットを見た限りでは、どれも出発が10時から11時なのでホテルで朝食をとった後、ハンガリー建国の父、聖イシュテヴァンの名前がついている聖イシュテヴァン大聖堂へと向かう。








ホテルから五分ほど歩くと大聖堂の広場についてしまう。広場には1000個近くのイスが置かれており、この日のための特別説教のための会場が設営されていた。






いざ、大聖堂の中に入ってみると、金で覆われたモダンな内装に驚く。しかし今日はミサの最中で一般観光客は奥に入れないようになっていた。


ミサの様子



それでもわれわれは大聖堂の隅にあるキャンドルを灯して、今日の日を我々なりに祝った。







ここで、まとめておくが、実は8月20日の聖イシュテヴァンの日は、ハンガリーのガイドブックがまったく役にたたないといっていいほど、臨時スケジュールが横行していたのである。特に我々が宿泊するペスト地区からブダ地区への移動は困難を極めることになる。 当然、我々の行動計画も変更を余儀なくされることになる。

例をあげると

ツアリスト用バス:一部通行止め地区があるためルート変更、午後二時以降の便なし。
ドナウ川水上バス:イべントのため休業
地下鉄:国会議事堂の下をとおるM2号線は運休。振替バス輸送があるが、ペスト地区からブダ地区へのサービスはなし。
バス:一部路線変更、あるいはサービスなし
トラム:ドナウ川沿いを走るトラムは終日運休。
教会:終日ミサのため、一般観光客は入場できず。
温泉:午後二時で閉店
橋:くさり橋は閉鎖、前後の橋は閉鎖あるいは、通行規制。

このような状況の中、どうしてもブダ地区にある王宮とその周辺をみたい我々は公共交通機関を利用することを諦めて、タクシーで王宮へと向かうことにした。
運よくタクシーを捕まえたが、ペスト地区とブダ地区を繋ぐ橋は通行規制のため、車は長蛇の列を作っている。我々は通ったエリーザベト橋も例外ではなく、本来5分で到着するであろう距離を30分くらいかけてようやく王宮に到着する。


王宮の前の広場からドナウ川を望むと「国会議事堂」「くさり橋」「聖イシュテヴァーン大聖堂」が一望できる。






今回王宮の前の広場では「民芸祭」というイベントが開催されていた。8月17日から8月20日までハンガリー国内の高品質な民芸品が一同に会しているということである。



我々はこれを物色しながら、ぶらりぶらりと王宮の内部へと歩いて行く。

http://www.nesz.hu/

王宮の広場ではハンガリーの伝統音楽を演奏する団体が小屋を構えて演奏している。ジプシー音楽やケルト音楽を聴くとき私は、バイオリンという楽器がクラシック音楽を演奏するときとまったく違う表情で音楽を奏でることに非常に感心してしまう。奥の深い楽器である。

王宮の中にある歴史博物館を覗いてみる。入場料はブダペストカードを持っているので、無料である。

ただし館内の展示物を撮影するのは有料で、別にチケットを買う必要があるとのことである。我々は特に目的があるわけではないので、見学するだけにする。
博物館内は、3階に分かれており、時代区分によって分かれている。
古くはローマ時代のものから第二次世界大戦までのものが展示されている。
ローマ時代この地域、つまりドナウ川を挟んで東側はゲルマン民族の居住地域であり、ローマ帝国にとってこの地は最前線であった。

そのあと、民族の大移動、オスマン帝国との攻防、ハプスブルグ家の支配、オーストリア・ハンガリー二重帝国、二回の世界大戦で敗北、社会主義国家建設、ハンガリー動乱と常に国際紛争の真っただ中にあった国である。こういう国の国民というのは、タフなんだろうなと感心しながら、展示物を見ていく。

一番魅かれたのは、2階部分に展示されていた二重帝国時代の国王フランツ・ヨーゼフ一世の妃エリーザベトの肖像画群である。彼女はハンガリーでの式典でハンガリー風の衣装を着て登場したりと非常にハンガリーびいきであったため、ハンガリー国民から今でもシシィという愛称で愛されている。顔立ちも美しくスタイルもよかったようだ。ウエストが50cmという話が残っている。 彼女は61歳のときに旅先のスイスでアナーキストによって暗殺されてしまう。

さて、館内をひとめぐりしたあと、ドナウ川に面する城壁の方にいってみると、ここでも特設ステージがたてられ、ここで民族舞踊のコンサートが行われていた。







ハンガリーの民俗衣装は、オーストリアやスイス、南ドイツのものと似ていて私の目には区別がつかないのであるが・・・

続く

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