遥かなるトスカーナ、静かなるコートダジュール (28)
ラベル:
コートダジュール・トスカーナ
カンヌ(Cannes)
カンヌに向かうに従い、雲間から太陽が顔をだしてくる。高速道路の出口にさしかかったころには、プロヴァンスの青い空広がっていく。雲は毛筆でさっと描いたように西の空へとのびていく。
カンヌに向かうに従い、雲間から太陽が顔をだしてくる。高速道路の出口にさしかかったころには、プロヴァンスの青い空広がっていく。雲は毛筆でさっと描いたように西の空へとのびていく。
まずはホテルにチェックイン。4つ星ホテルなので、ここは無理してフランス語を使わないで英語を使う。ポーターも完璧な英語を話す。
ポーターがどこから来たのかと聞いたので、バルセロナからだと答えると、「実は僕、スペインのアンダルシア出身なんだよ。」といきなりスペイン語で話だす。まったく、ヨーロッパにはこういうマルチリンガルな人間がゴロゴロしている。「英語は世界の共通語」なんていっているようではヨーロッパではどんどんおいてけぼりをくらう。
さて、先日来の安普請ホテルに閉口していた家内は、ミニバー付きの広い部屋に通されたるといきなり機嫌がよくなる。とはいってもベッドに寝そべりかえってしばらくやわらかいクッションの感覚を味わうような人ではないので、やはり荷物を片づけてさっそく、外へでる。
ポーターがどこから来たのかと聞いたので、バルセロナからだと答えると、「実は僕、スペインのアンダルシア出身なんだよ。」といきなりスペイン語で話だす。まったく、ヨーロッパにはこういうマルチリンガルな人間がゴロゴロしている。「英語は世界の共通語」なんていっているようではヨーロッパではどんどんおいてけぼりをくらう。
さて、先日来の安普請ホテルに閉口していた家内は、ミニバー付きの広い部屋に通されたるといきなり機嫌がよくなる。とはいってもベッドに寝そべりかえってしばらくやわらかいクッションの感覚を味わうような人ではないので、やはり荷物を片づけてさっそく、外へでる。
すでに3時を回っていたが、ホテルは、プライヴェートビーチを持っているため、そちらに行くことにする。もちろん我々は水着は持っていない。そのままシャツにジーンズの姿でビーチにあるデッキチェアに寝そべりながら、ビールを味わう。水着姿の若いカップル、ジーンズにブーツ姿の女性、家族連れ、土産物を売り歩く黒人の移民たちが我々の前を通り過ぎる。ある人は我々を眼の端でおいかけ、ある人はにこりと微笑みを返す。
前のデッキチェアを陣取って日光浴をしている水着姿の老夫婦は、思い思いに本や新聞を読んでいる。
前のデッキチェアを陣取って日光浴をしている水着姿の老夫婦は、思い思いに本や新聞を読んでいる。
私は思い立って、波打ち際に行ってみる。シューズに海水がかからないように波とリズムを合わせながら手を海水につけて、海水をなめてみたりする。ショッパイ。当たり前か・・
波打ち際から振り返ると、白と青で統一されたデッキチェアをパラソルが林立するプライヴェートビーチの向こうに、ヤシの木が並んでしる。さらにその向こうにはカンヌのランドマークともいえるカールトンホテルの白亜の壁が聳える。そしてカールトンホテルのふたつのドーム型の群青の屋根の向こうには、刷毛でさらりと描いたような白い雲とコバルトブルーの空が広がる。
波打ち際から振り返ると、白と青で統一されたデッキチェアをパラソルが林立するプライヴェートビーチの向こうに、ヤシの木が並んでしる。さらにその向こうにはカンヌのランドマークともいえるカールトンホテルの白亜の壁が聳える。そしてカールトンホテルのふたつのドーム型の群青の屋根の向こうには、刷毛でさらりと描いたような白い雲とコバルトブルーの空が広がる。
そして観光シーズン前の独特の囁きといっていいくらいのざわめきが波の音と混じりあい、不思議な通奏低音を奏でる。
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